周年ロゴは、企業設立から5周年、10周年などの節目だけではなく、再スタートなど改めて認知いただきたい場合にも非常に効果的な役割を担います。信頼を確立するための重要なツールとして、企業の周年ロゴを積極的に使っていただくことを推奨しています。
とはいえ、どのようなロゴがいいのか、どのような活用方法があるのかを悩まれる担当者の方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、事例も含めた、周年ロゴ作成のための厳選したアイデアを5つご紹介いたします。
【周年事業】ロゴ制作にあたって
企業の周年ロゴ作成の目的
周年ロゴは、お客様と全社員がともに積み上げてきた企業の歴史を表し共有・発信できるシンボル。自社の強みや提供できる価値などアピールすることができる、周年事業には欠かせないものです。その上、販売促進にもつながります。
また、周年ロゴは企業が積み重ねてきた実績や信頼の証。歩んできた道のりが一目でわかることで、信頼につながります。周年ロゴの作り方に入る前に、まずロゴ制作の目的について考えてみましょう。
主な目的として以下のようなものがあります。
- 企業の周年記念をアピールする
- 企業の理念やビジョンを表現する
- 企業のブランディングを強化する
- 企業の認知度を向上させる
- 企業の売上を増加させる
企業の周年ロゴは、企業の周年記念をアピールし、企業の理念や考え方、ビジョンを表現する効果的なツールです。また、企業のブランディングを強化し、企業の認知度を向上させ、企業の売上を増加させる効果もあります。なお事前にコンセプト及び方向性をきちんと立てておくことも大切です。
企業の歴史やストーリーを考案
企業の周年ロゴを作成するにあたって、「単に何周年なのか」を伝えるのではなく、以下のことを伝えてみるのはいかがでしょうか。「ここまでにどのような道のりだったのか」「どのような試行錯誤を行い、いかにして苦難を乗り越えてきたのか」。一度、企業の歴史や沿革を振り返ってみましょう。
このようなストーリーも盛り込むことで、企業の周年ロゴはより意味のあるものになります。また、社員にエピソードや魅力などをいくつか募集してみることもおすすめです。
その上で、企業の歴史やストーリーは、企業の理念や考え方、ビジョンにも繋がり得るもの。企業のブランディングを強化するのに役立つため、ブランディングとしても効果的です。また、企業の周年ロゴにストーリー性を持たせ、多くの人に印象に残るロゴマークにすることができます。
自社の歴史を表すキャッチコピーを考案
「企業の歴史やストーリーを考案」をもとに、インパクトを残せるキャッチコピーの考案も欠かせません。
キャッチコピーは、自社の歴史、メッセージを文字にして簡潔に伝える効果的な方法です。そのため、顧客が企業の軌跡を理解することで、自社への信頼や愛着が深まります。このように、社員同士で歴史を考えることで、周年事業は社外的なものではないことがお分かりいただけるかと思います。周年事業は社内にも相乗効果をもたらす効果的な施策なのです。
これまで築き上げてきた歴史と企業の持つオリジナルカラーを絡めたキャッチコピーを作成しましょう。
▼効果的なキャッチコピー考案のための4つのポイント
1.自社の歴史を簡潔に伝える
2.歴史ある企業ならではの特別な価値や魅力を伝える
3.感情や関心の喚起させる
4.覚えやすい
上記のポイントを踏まえることで、周年ロゴの効果を最大限高めるキャッチコピーの作成が可能です。
企業の理念を表すスローガンを考案
また、周年を迎えるに当たりスローガンを作るすることもおすすめ。
スローガンは、企業のアイデンティティや価値観、想いを簡潔に表現した、魅力的なフレーズ。そのため、企業の特徴や目指すべき未来の姿を明確にし、顧客やステークホルダーに伝えることができます。
自社の強みや特徴を強調した効果的なスローガンを作成しましょう。顧客に自社のブランドイメージを印象付けることができます。スローガン考案のポイントは下記のとおり。
▼効果的なスローガン考案のための4つのポイント
1.企業の方向性や考え方を簡潔に伝える
2.他社との差別化を図り自社のブランドイメージを明確に伝える
3.思わず共感させる
4.覚えやすい
スローガンは短く、覚えやすい表現であることが重要です。また、イメージアップを図るのにも有効です。言葉数を制限し、企業のブランドイメージを想起してもらえるような、シンプルでインパクトのあるフレーズを作成することを意識しましょう。
企業が周年ロゴを制作するメリット
・ブランド認知度の向上
周年ロゴを用意することで、企業の存在やブランドを広く知らせることができます。特に、マーケティングキャンペーンや広告活動において、このロゴを活用することで注目度を高め、消費者の興味や関心を引くことができます。
・顧客との関係強化
顧客への感謝とともに、企業の成長や経過を示す重要な要素です。周年を祝う特別なイベントやセール。または、顧客向けの特典や割引などを提供することで、顧客との関係を深めることができます。
・マーケティングの機会創出
「周年祭」のようにイベントやキャンペーンを展開しましょう新たな顧客を獲得する機会を創出できます。さらに、ロゴを活用した広告や各種SNSでの露出を増やすことで、企業の知名度を広げることができます。
・社内の士気向上
周年ロゴは、従業員にとって企業の成果や歩みを認める重要な要素です。加えて、従業員が企業の節目に関わることで、組織への帰属感や忠誠心が深まります。企業全体での一体感も生まれます。また、生産性や効率性の向上にもつながることも。
周年事業を実施することで、企業の方向性を確かめ合う機会としても活用可能。イベントや社内パーティーを通じて、従業員のモチベーションや士気を高めることができます。
・記録/記念
周年ロゴは、企業の歴史や成長の一部として残り続けるものです。将来の世代に対して、企業の足跡や成果を示すための貴重な記録となります
【周年事業】ロゴ作成のアイデア5選
数字が目立つようなデザイン
最もスタンダードなものとして、やはり目にする機会が多いのが数字が目立つデザインではないでしょうか。ひと目で「創業何年か」が伝わり、シンプルで意味合いが伝わりやすいです。中でも、20周年、50周年、あるいは100周年以上の長期間のもの。これらはそれだけで説得力を持たすことができます。
また、上記の画像のようにキャッチコピーを併せて掲載してみるのもおすすめ。周年を迎える意味合いがより強く伝えることができます。
会社ロゴと組み合わせたデザイン
既存の会社ロゴや社名をアレンジしたものでもいいでしょう。また、上記の「数字が目立つようなデザイン」のロゴのパターン展開として、「数字のロゴ」と「会社ロゴ」とかけあわせたものなども効果的。顧客がいつも見慣れた身近なロゴはそのままに、数字のロゴの要素が加わることで、安心感と信頼感の相乗効果を生み出せます。
企業の商品やサービスの要素を加えたデザイン
例えば、自動車製造や販売など車に関連する企業の場合。車体をモチーフにしてタイヤ部分を10周年などの「0」に見立てることができます。自社の商品をロゴデザインに加えることで、キャッチーに周年が伝わり、新規顧客へのアピールにもつながります。自社がどのようなイメージを持たれているかを考案してみるのもいいかもしれません。
色やフォント選びも重要となります。遊び心のある、商品やサービス内容が伝わる周年ロゴデザインを心がけましょう。
企業の所在している地域の要素を加えたデザイン
地域を象徴する要素を企業の周年ロゴに取り入れると、企業の地域性と結びつきを強調し、地域社会との共感を生み出します。さらに、地域への貢献をアピールできるという。地域固有の顧客にとって特別な魅力を提供することができます。そのため、企業のブランド認知度と顧客ロイヤリティが向上します。
例えば、名古屋の会社であれば「しゃちほこ」。広島の会社であれば「宮島の鳥居」といったようにロゴに地域らしさを盛り込むことができます。
オリジナルキャラクターの考案
周年キャンペーンに際し、オリジナルキャラクターを考案することで、老若男女の感情面にフォーカスした、親しみやすさを与えることができます。また、他社との差別化も図れます。さらに、キャラクターはSNSで認知が広がりやすいというメリットもあります。
キャラクターをメインとしたロゴデザインにすることで、お客様・関係者に対してキャッチーに周年を伝えられます。さらに、周年のノベルティや記念品などのグッズ展開した際にも、さまざまな種類を制作することが見込めます。特に小さいお子様がいる家族連れのお客様にも喜ばれることも想像つきやすいです。
キャラクターの着ぐるみを作成することで、イベントの際にも盛り上げる役割を担ってもらうことも。自社らしさのあるオリジナルキャラクターを作成し、ロゴに組み込むことでより印象的なロゴになります。このように、周年ロゴのみならず様々な展開にも役立てることができます。
【周年事業】ロゴの活用方法
記念誌
周年事業の中でも、企業が積み上げてきた歴史を表す周年のロゴと記念誌は、非常に親和性が高いです。
記念誌は、企業の節目や歴史的なマイルストーンを強調します。周年ロゴはビジュアル的な要素として、読者に記念の重要性を伝える役割を果たし相乗効果を生み出します。また、記念誌は企業の歴史や成長、考え方やビジョンを補完します。読者にブランドのストーリーをより深く伝えることができます。
以下は、創業100年を迎えた病院様の記念誌制作の具体例です。ロゴも併せて制作しました。こちらも合わせてご覧ください。
営業ツール
もちろん営業ツールへの活用も欠かせません。名刺・封筒や会社案内に加えることで認知度UP&アピール可能。顧客や仕入れ先などのパートナーに特別感を与えることができます。特別な節目を祝福し、注目を集めることで、営業活動の効果を高めることができます。また、長きにわたる実績のアピールは、その企業の信用も表すことができます。提案の際に使用する資料に加えてみるのもいいですね。
また、営業ツールのみならず、募集要項や会社概要などの採用ツールに周年ロゴを使う方法もあります。これから組織の一員となる就職希望者に向けて、企業の歴史をアピールできます。
Webサイト・動画
周年サイトを開設し、サイト内には動画を掲載するという活用方法もあります。動画には、記念誌とはまた違う伝え方が可能です。記念誌は手に取りづらいという顧客でも視聴する可能性があります。
その他にも、オンラインコミュニティの形成に役立ちます。周年事業に関心を持つ顧客やファンが集結。情報や意見を共有・ヒアリングする場となります。そのため、顧客との関係性を深め、ブランドロイヤリティを高めることができます。
さらに、動画ではより社内や社員の雰囲気が伝わりやすいという点も。採用活動にも役立つというメリットがあります。
周年記念ノベルティ・グッズ
周年記念のノベルティやグッズ制作にも、もちろん利用できます。定番のペンやクリアファイルは、依然として認知度UPのツールとして根強いアイテム。多くの顧客に喜ばれます。
普段使いしてもらえるアイテムを配布することで、周年ロゴだけではなく周年事業そのものも浸透しやすいです。
ユニークな周年アイデア!壁紙
今までとは違う、他社とも差別化を図る周年事業をご検討されている方必見。壁紙のリニューアルというユニークな方法をご紹介いたします。
なぜ壁紙?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし壁紙というものは、その企業のオフィスや工場の重要なインテリアで、社員はもちろん、来客者にも大きな影響を与えます。何より壁紙はサイズが大きいのでインパクトという点では最大級の効果をもたらします。
その他にも、壁紙をリフォームすることで清潔感の向上。また、社員へビジョン共有・歴史・思い出などをほぼ毎日共有できるというのもポイント。モチベーションの向上に直結します。周年事業として、周年ロゴを壁紙に活用することのメリットは、この他にも数多くあります。
まとめ
周年ロゴは、企業がお客様と全社員、仕入れ先などのパートナーとこれまでに築き上げてきた実績と信頼のシンボル。節目を祝福、感謝を表すこと。これらに加えて、周年事業の中でもロゴはブランドの一貫性を保ちながら特別感を演出する重要な要素です。
また、周年事業は何もキリの良い年数だけのものではありません。企業として意味のある周年を迎えるのであれば何周年でも特別なキャンペーンを行うことができます。
会社の思いが込められたデザインは慎重に考える必要がありますが、デザインの制作過程でさえ特別な時間になり得ます。また、作成に当たっては、プロのデザイナーに依頼することがおすすめです。
ブランドのアイデンティティと周年の意味を反映させることで、記念イベントや販促活動の成功に寄与することができます。会社のさらなる発展ある未来を願って、社内全体を巻き込んで協力し合いながら、オリジナリティ溢れる周年ロゴを作成していきましょう。その際には、本記事を参考にしていただけると嬉しいです。