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DM|住宅業界での役割
DM(ダイレクトメール)とは、郵便物を直接送付して宣伝・販売を行う手法です。住宅業界では新築やリフォーム、不動産物件の情報配信などにDMが活用されるケースが多いです。住宅DMにはカタログやチラシ、封書やポストカード(ハガキ)など、さまざまな種類があります。再び注目を集め始めた住宅DMについて、最新情報をお伝えします。ぜひ今後の住宅DM活用の参考にしてください。
住宅業界でのDMの役割として、以下のような事例があげられます。
- 新規顧客の獲得DM
- 個別資料の送付による特別感を付与するDM
- 既存顧客への営業アプローチ用DM
- 企業のブランディング展開を訴求するDM
また、最近ではインターネット上でのDM配信や、住宅DMと連動したWebサイト活用などの事例も。オンラインDMは無料で利用できるものが多いのも支持される理由です。住宅DMツールも多様な展開でデジタルとアナログを融合したマーケティング手法が注目されています。
住宅DM活用メリット|住宅企業
住宅メーカーなど住宅系企業がDMを活用するメリットは、以下のようなものがあります。
ターゲット層にダイレクトにアプローチできる
住宅DMは、特定のターゲット層に直接アプローチすることができるメディアの一つです。
また、住宅メーカーなど住宅系企業がアプローチしたい層は主に下記のように考察されます。
- 住宅や不動産の購入検討者
- リフォームを検討中の人
- 住居や事務所など不動産物件の所有者
- 自社が提供する住宅に関心を持ってもらえる人々
このように、住宅系の細かい分類のターゲット層に向けて、住宅DM情報を配信することができます。そのため多額な広告費用がかかる大規模な広告キャンペーンと比較して、住宅DMはコスト削減にもつながります。
見込み客とのコミュニケーションが取れる
住宅系DMは、一方的な情報を提供する手段ではありません。見込み客と効果的なコミュニケーションを取ることもできます。住宅業界ではリードからの問い合わせに迅速で的確な回答を行うことが重要です。DMの活用で、見込み客からの問い合わせにスピーディーかつ適切な対応が可能になります。
また、DMは手元に直接届くため読む人・見る人が集中して情報を取得できます。さらに、メーカーのカタログやチラシなど情報内容にあった仕様で配信することも可能。そのため、住宅商品やサービスの内容を理解してもらいやすくなります。住宅系DMはテレビや雑誌などと比較すると明らかに個人別の対応が可能になります。
販売促進効果が期待できる
DM送付により見込み客の興味が向上し、住宅商品やサービスの販売促進効果が期待できます。特に住宅業界では、DM送付の見込み客からの問い合わせが多い傾向に。その結果、実際の契約につながることが多いと言われています。
さらに、住宅購入の検討段階によって提供するコンテンツを考慮すればより効果が向上します。たとえば住宅購入を意識し始めたばかりの「潜在層」の場合。会社の住宅商品のデザインや性能の特長をイメージ的にわかりやすく伝える内容が良いでしょう。次に、すでに商品の特長を説明済の場合には完成見学会や構造見学会などの案内を。住宅の内容をより深く知る機会になるアプローチが効果的です。
ブランドイメージの向上に効果的
住宅系DMは、自社ブランドのイメージ向上にも効果的に活用できます。具体的には、企業ブランドにマッチした紙質や形状のDMを選択することをおすすめ。オリジナル性を発揮できるのもDM活用のメリットです。また、発送後のアフターフォローも丁寧かつ親切に行いましょう。その結果、さらに顧客満足度を高めてブランドイメージの向上につながります。
リピート率の向上にも期待!
住宅系DMを送付することで、再取引等の見込み客からのリピート率向上が期待できます。住宅業界では、一度住宅を購入した顧客に対しても、DMなどでアフターフォローを行います。なぜなら、住宅のメンテナンスやリフォーム提案など再購入や再契約の確率が非常に高いからです。過去に取引のある会社名からのDMは安心感や信頼性があり高い開封率が期待できます。このように、住宅系DMの活用を通じて、売上のリピート率を向上させることができるのです。
【まとめ】住宅企業のDM活用メリット
以上が、住宅業界におけるDM活用メリットです。ただし、DM活用の際には、いくつかの注意点があります。まず、住宅業界は競合他社とのバッティングが多い業態です。そのため、DMを送る先(宛先)の選定が非常に重要です。つまり、有効なターゲット選定が非常に大切なのです。それにより、レスポンス率(反応率)の向上が明らかに変化するからです。
また、DMのコンテンツ(内容)も重要です。まず、住宅購入を検討中の顧客が求める情報について考えてみましょう。住まいの購入を検討する人は、家族構成や暮らし方等個々の条件にあった情報を求めています。そのため、顧客のニーズに合わせた情報を提供することが必要です。
住宅系DM配信の成功事例
住宅業界においてDM配信が有効であることは先の項でご案内した通りです。では、実際にどのような成功事例があるのでしょうか。ここでは、具体的な成功事例を紹介します。
住宅の種類別事例
リノベーション会社の場合
リノベーション会社が持つビジネスモデルについて。新築よりも少し古い住宅を購入し、リユース・リノベーション販売する事業が好調です。リノベーション会社では、新築住宅と異なりターゲット層が明確です。よって、その訴求層だけに向けたDMを配信することができます。例えば、新築よりも価格帯が低く、初めて住宅を購入する人がセグメントターゲットの例です。この条件のリストあての発信はもっとも効果的。ですので、この条件のリードの興味を集めるイベントなどを開催しリストを獲得しましょう。
個人だけでなく法人向けの事務所もターゲットです。絞り込んだ宛先に住宅DMを発送することで、まず興味喚起を。そして、高確率なリノベーション案件の受注につなげています。
注文住宅会社の場合
注文住宅会社には、お客様が求める住宅を設計・建築するノウハウや技術があります。そして、注文住宅を建設する場合、お客様とのコミュニケーション構築がとても重要です。そこでDMを活用することで、コミュニケーション構築の機会増加に役立てましょう。たとえば、最近完成した住宅の写真を載せたDMをお客様にお送りしてみては?そうすることで、完成後のマイホームをイメージしてもらうことに繋がります。
不動産会社の場合
不動産会社では、物件の購入や販売が主力事業です。そこで、住宅系DMを活用することで、新たな物件情報を配信することができます。たとえば、地域密着型の不動産会社であれば、その地域に特化した物件情報をDM配信することで地元のお客様からの信頼を得ることができます。専門誌や新聞折り込みチラシの情報よりも「個人あて」の印象が強く契約につながりやすくなります。
効果的なマーケティングにつながる成功ポイント
ターゲットを絞り込む
DM配信は、大量に送信しても効果が低いものです。そのため、送信先をしっかりと絞り込むことが重要です。自社の住宅商品やサービスに関心を持ちそうな人、または今後購入の可能性が高い人を選定。次にその人たちに対してDM配信を行うことで、より効果的な宣伝ができるようになります。
配信頻度の調整
DM配信の頻度は、適度に抑える必要があります。過度の頻度でDM配信を行うと、受信者のストレスになり逆効果になることもあります。そのため、配信頻度を調整し受信者にとってストレスにならないようにすることが大切です。
コンテンツの工夫
DM配信のコンテンツには、工夫を凝らすことが大切です。ただ商品やサービスの宣伝をするだけでは、受信者の興味を引くことができません。そのため、お得な情報や役立つ情報を提供するなど。受信者にとって価値のあるコンテンツを作成することが重要です。
受信者の反応の確認
DM配信を行った後は、受信者の反応を確認することが大切です。反応がない場合は、配信先やコンテンツに問題がある可能性があります。そのため、反応を確認し、改善点を見つけていくことが必要です。
以上の点に配慮しつつ、住宅DM配信を行うことで、より効果的なマーケティングを行うことができます。しかし、配信先の個人情報などを適切に扱わなければならないことも覚えておきましょう。情報セキュリティの観点からも、適切な対応が求められます。
【まとめ】住宅系DMの成功ポイント
上記の成功事例から、DMは住宅業界において有効なツールであることがわかります。ただし、成果を上げるためには、正しいターゲット設定や配信タイミングの選定が必要です。加えて、そのターゲットにとって興味を持たせる情報やサービスの提供が重要です。
また、情報の正確性や鮮度はDM配信において非常に重要な要素です。住宅業界においては、新築やリノベーションなどの住宅情報は常に更新されていきます。そのため、古い情報を配信してしまうと顧客からの信頼を失ってしまう可能性があります。また、顧客が既に知っている情報を配信してしまうと、そのDMを開封する意義がなくなってしまいます。
住宅系DM配信の注意ポイント
住宅業界でDM配信を行う場合には、以下の点に注意する必要があります。
- 情報の正確性を確認する
- 情報の鮮度を保つ
- 配信先に合わせた情報を配信する
特に、配信先に合わせた情報を配信することは非常に重要です。例えば、新築マンションを購入したばかりの顧客に、同じ新築マンションの情報を配信しても意味がありません。その方に価値のある情報は、リフォームやインテリアなど部屋の内装に関する可能性が高いです。
配信先にあわせた各種セグメント
以上のように、情報の正確性や鮮度、配信先に合わせた情報の配信など。情報そのものにも配慮する必要があることを覚えておきましょう。
さらに、DM配信においては、配信先に合わせたターゲティングも重要です。例えば、若年層にはデジタル媒体、高齢者には紙媒体でDMを配信するなど。配信先に合わせた媒体の選択が必要です。
また、配信先に合わせたタイミングでの配信も重要です。例えば、新築を購入した人には引っ越し前に。住宅のリフォームを検討している人にはリフォームシーズン前にDMを配信するなど。配信先の状況に合わせたタイミングでの配信が成功の鍵となります。
住宅DM配信後の効果測定について
さらに、DM配信後は、配信効果を測定し改善することが大切です。配信後に配信先からの反応や反応率を分析し、配信内容の改善点を把握しましょう。配信内容の改善やターゲティングの見直しによって、配信効果が向上することが期待できます。
以上のように、DM配信は住宅業界において非常に重要なマーケティング手法の一つです。ただし、正確性や鮮度の高い情報の提供、配信先に合わせた情報の配信、ターゲティング、タイミングの配慮、配信効果の測定や改善など。様々な要素の重要性を理解し配信計画の策定や実行に取り組みましょう。
【注目】住宅DMの失敗事例と回避策を解説!
住宅DM配信の成功事例は多く存在します。一方で失敗事例も少なくありません。ここでは、代表的なDM配信の失敗事例とその回避策を紹介します。
配信先をセグメントしていない…
DM配信の最大の目的は、自社の商品やサービスに興味を持ってくれる潜在顧客に情報を届けること。しかし、適切な配信先を選ばずに一括配信を行うと、反応率が低くなってしまいます。
たとえば、住宅会社が住宅のDMを大量に配信した際。一部の受信者から「家を持っているので、いらない」と返信が相次いだケースがありました。このように、無駄なコストがかかるだけでなく、反感を買ってしまうことにもつながります。
【回避策】
まず、配信する情報に対して興味関心の高そうな人たちをターゲットに設定。配信先を選定することが重要です。また、顧客の属性や行動履歴などをもとにターゲティングを行いましょう。その結果、効果的な配信を行うことができます。
文章や情報に誤字や脱字が…
DM配信で最も大切なのは、その内容です。しかし、誤字や脱字が多く読みにくい文章を配信すると、信頼性を損ねます。特に住宅業界では信頼性が非常に重視されるため、この点には十分な配慮が必要です。
【回避策】
文章チェックを確実に行い、誤字や脱字がないことを確認。また、文章を読みやすくするための構成にも配慮を。字間や行間の調整、適切な見出しの付け方なども重要です。
配信のタイミングが悪い…
住宅DM配信は、タイミングが重要です。住宅業界の場合、家を購入する際に多くの情報が必要になります。たとえば、購入希望者の希望する条件に合った物件情報が最も高ニーズです。その他、資金の調達方法や手続き情報、住宅ローンの利用方法や返済プランについてなど。さまざまな専門的な情報が必要です。しかしながら情報が必要な時期を過ぎてから情報を受け取っても、そのDMに価値がなくなります。
【回避策】
まず、来店時の接客やイベント参加など、お客様との接点時期や内容をしっかり記録しましょう。その上で、個々が必要となる情報の仕分けをして、DM発送リストも仕分けします。送付後はレスポンス情報を記入するなどしてリストのメンテナンスを行いましょう。
住宅系DM|企業で有効活用
住宅DMは、住宅業界での販売促進や情報発信の手段として有効なツールです。しかしながら、配信するだけでなく、効果的に活用することが重要です。ここでは、DM配信を有効活用するための方法を整理してみましょう。
DM配信先のセグメント
まず、配信先をしっかり選定しましょう。ターゲットとなるお客様を正確に把握し、その情報に基づいて配信先をセグメントします。また、個々のニーズや関心事に合わせたメッセージを作成し、リスト選定して配信すること。これにより、レスポンスや保存性が高まります。
新築住宅のメインターゲットになる子育て世帯に住宅DMを配信する場合。住宅商品の情報だけでなく、子育てに関する情報やお出かけスポットなどの掲載もおすすめです。
魅力あるDMコンテンツを作成
また、DM配信のコンテンツ内容も重要なポイントです。配信内容は、お客様が関心を持つ情報であることが求められます。たとえば、住宅商品に関することならデザインや性能・機能性の最新情報を。住宅購入に関することなら、住宅ローンや住宅補助金の情報などが挙げられます。また、自社の具体的な商品やサービスについても、わかりやすく魅力的に伝えましょう。
イベントの集客ツールとしての活用
住宅DMは季節のイベントや完成見学会などの集客ツールとしても有効です。リード取得済の方へはもちろん、OB様宛にも送付して「ご紹介の依頼」としての活用も。ご紹介者の来場やお見積りでOB様に特典進呈するなどの企画も人気です。
また「DM持参で来場の方にプレゼントを進呈!」として、ちょっと魅力的な商品をご用意してみては?イベント集客には、やはりピンポイント訴求ができる住宅DMが効果を発揮します。
以前に制作して好評だったプレゼントに関するDMの事例をひとつご紹介します。A4サイズの定型外ハガキにUV印刷でスクラッチ効果を施しました。スクラッチ部分を削ると、来場プレゼント内容が現れます。「削る楽しみ=参加する楽しみ」で、来場者が通常より増加しました。
住宅DMメディアミックス事例
デジタルツールの普及で、アナログなDM配信は効果が低下しているという声を聞くことがあります。しかし住宅業界では、DMツールはまだまだ有効な手段の1つです。
住宅系DMのメディアミックスとは
より効果を高める施策が、DMとオンラインツールのメディアミックスです。双方の媒体を補完し合い、相乗効果が生まれます。たとえばDMで住宅商品の総合的な魅力を伝えた後、オンラインで商品の詳細な情報を提供。住宅商品を実際に体感できるイベント情報などを掲載するのもおすすめです。ターゲット層が商品を理解しやすくなり、商品への興味が段階的に深まります。
<オンラインリストの回収を徹底しましょう>
また、オンラインでの情報提供では、商品に興味を持っていなかった層への訴求効果も。メディアミックスを実践するためにはオンラインリストの取得がカギです。リスト記入時にメールアドレスの記入やLINE登録やInstagramのフォロー依頼などを徹底しましょう。
SNSと住宅DMは相性が良好!
また、住宅DMとSNSや動画配信サイトなどの媒体を加えたメディアミックス手法にも注目です。たとえば、SNSとDMで住宅商品情報を発信した後にYouTubeなど動画配信サイトを活用。動画で商品特徴や魅力を詳しく説明することで、商品の理解度と興味を高めることができます。
Facebook、Twitter、TikTok、Pinterestなど。その他のメディアとの組み合わせもぜひチャレンジを。SNSのヘビーユーザーにはアナログのDMツールが新鮮に映るとの反響もあります。様々なツールを駆使して自社の住宅商品を上手にアピールしましょう。
より多くのターゲットに情報を提供
以上のように、住宅系DMとオンラインツールの組み合わせは今後も期待大。相乗効果で効率的なマーケティングキャンペーンを行うことができます。双方の媒体を活用し、ターゲット層に商品の魅力を伝えて購入までの流れを促進しましょう。さらに新しい媒体とのミックスで、より多くのターゲット層に商品の情報を提供することができます。
住宅DM活用法|まとめ
今回ご紹介したように、住宅業界でのDM配信はまたまだ有効活用できます。お客様との信頼関係を築き、より多くのお客様にメッセージを届けるツールであるDM媒体。チラシデザインは無料テンプレートも多数ありますが、DMはオリジナルが主流です。デザインも自社の商品を魅力的に表現する工夫を。住宅業界でのDM配信にはたくさんのメリットがありますので、今後も積極的な活用を検討しましょう。
住宅業界のDM制作は、オンライン・アナログともデザインラボで豊富な実績があります。ご相談やお問い合わせはお気軽に。メールやお電話などでご連絡ください。