ここ近年、飲食業界では営業スタイルやサービススタイルなど大きく変化し、消費者とのコミュニケーションやオーダー方法はデジタル化が進みました。
しかし限られた営業時間と客数の中でいかに効率よく利益を上げるということが重要であることは変わらない課題でもあります。
その課題に対して筆者は、「メニュー表をリニューアルして客単価を上げる」方法が一番と考えています。今回はその「客単価を上げる」方法や戦略をお伝えします!
期間限定・季節限定メニューを作る
飲食店の限定メニューは「この時を逃したら注文できない」という性質がありますので、限定メニューの注文率や追加注文率が高くなる傾向があります。また限定メニューはレギュラーメニューより多くの原材料を使用していますので原材料費が高くなります。
ただその分、利益を十分に載せた販売価格を設定することが可能で客単価をアップすることができます。さらに、その限定メニューと別商品のお得セットも作ることをオススメします。
お得なセットメニューや追加オプションメニューを用意する
お店に来店するお客様が「単品を頼むより、セットのほうが得」「オプションつけたほうが好み」となるようなサービスメニューを用意しましょう。朝やランチの時間帯だけの時間限定や季節や期間限定などの限定サービスでも良いですし、常にレギュラーで提供するお得なサービスでも良いです。
とにかくお客様が得すると感じるサービスを作りましょう。お客様が当初注文しようと考えていたものよりグレードや商品点数がアップすることで、お客様の満足度が高いうえに客単価を上げる効果があります。
店の顔の商品(名物)の横展開
ほとんどの飲食店(ブランド)には名物商品があると思います。その名物商品に一手間加え進化させた商品を作りましょう。季節ごとにフレーバーを変えたり季節限定での展開でも良いと思います。
また名物商品にプラスアルファの選べるオプションをつけれるようにしても良いです。名物商品がなければ、フードコーディネーターを入れ商品開発をしていきましょう。
商品開発のポイントは現在お店で使用している材料をうまく利用することです。新たな食材を仕入れるとしても1〜2点までにしてください。飲食店の商品開発に関しては、また別の機会にお話したいと思います。
値上げをする
客単価を上げる方法として値上げは簡単な方法に思えますが、一番難しい方法です。なぜならば金額というのは消費者が一番敏感になるポイントだからです。
この値上げという刺激的なことをいかに消費者に納得してもらうかが重要になります。ヘタをするとファンを失ったり、ネット上で炎上する可能性もあります。
飲食店の値上げのタイミングは、誰もが納得する「消費税の引き上げ」や「原材料高騰」などになりますが、そのタイミングでも普通に値上げをしれっとするのはリスクがあります。
ネガティブをどう緩和させるか?またはポジティブなイメージにするか?という考えを取り入れて実行してください。具体的な方法としては、値上げタイミングで商品自体を良い方向へリニューアルしたり、今より優れた新サービスを開始しメニューブックをリニューアルし全体的に刷新するという方法があります。
メニューをリニューアルする
筆者が考える一番売上や客単価アップの効果が期待できるのがメニュー表(グランドメニュー)のリニューアルです。上記「期間限定メニュー」「セットメニュー・オプションメニュー」「名物の横展開」「値上げをする」の方法を実行しようとすると、いずれもメニュー表を変更する行為が発生します。またメニューは消費者と一番コミュニケーションが取れる重要なツールだからです。
そして、新しい商品情報をメニュー表にただ載せれば客単価が上がるわけではありません。高単価商品が選ばれるには、メニュー表のイメージやレイアウトがとても重要になってきます。例えば写真の表現方法や掲載の大きさ、商品名、掲載している商品の順番で、売れる商品が全く変わり売上・平均客単価が変動します。
消費者の気持ちになってメニューブックを開いたとします。お客様は、どれが美味しいのか?どの商品がここの店のイチオシなのか?量は?多い少ない?温かい商品なのか?冷たい商品なのか?値段は?お得なものは?提供は時間がかかるのか?ということを瞬時に判断しています。
ですので、消費者が商品を決定するまでの行動パターンに対して、飲食店側が売りたい商品をうまく適応させることがメニューブックをリニューアルする際に気をつけるポイントになります。この戦略をしっかりと理解し実行すれば「注文数を増やす」や「客単価を上げる」可能性が非常に高いです。
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まとめ
以上、飲食店の客単価アップに必要な5つの方法として、有効な戦略をお伝えしました。再度、端的に伝えると、客単価を上げるには魅力あるメニュー開発とその魅力に対する付加価値である値付けがとても大切だということです。
また、購買意欲をかきたてる魅力ある料理がメニュー表に掲載されていることで、今以上の売上につながり施策が成功すると考えます。
ぜひ居酒屋やカフェなどの飲食店の店舗経営にお役立てください。
メニュー表リニューアルに関しては、深堀り記事がありますので下記をご覧ください。
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