実は客単価を上げる方法はメニューの写真にあるということをお伝えします。
現在大変な思いをしている飲食業界・外食産業で働いている方に対して少しでも力になれればと思い、今回はその方法や戦略をお伝えします。
目次
写真はプロのカメラマンに依頼する
現在ほとんどの人が持っているスマホ。そのスマホのカメラ性能は驚くほど向上し、誰もが簡単に高解像度の写真が撮れる時代になりました。
また、写真加工の無料アプリも沢山あり、いわゆる“映える写真”に加工することも容易になりました。ですので、ご自身で料理を撮影した写真をメニュー表や店内POPに使用している飲食店もたくさんあると思います。無料でダウンロードできる画像素材を使用している飲食店も多く見受けられます。
コストをかけずにスピーディーに販売促進の施策を行っているのは、とても良いことだと思います。
ただ、私の経験から言えるのがSNSなどで毎日3回ぐらい情報発信をするのであればスピード感がいりますので、ご自身で撮影したもので良いと考えます。
客単価を効果的に上げるためのWEBサイトや店内POPやメニューに使用する写真は「プロのカメラマン(フォトグラファー)に依頼する」という選択肢が売上アップや客単価アップに直結すると考えます。
プロが撮影した写真は、素人が撮影した写真と明らかに異なり、写真一つで飲食店の料理の売れ行きが大きく変わります。
カメラマンといっても様々
実はカメラマン(フォトグラファー)といっても様々いることをご存知でしょうか?
「趣味の延長のセミプロカメラマン」「町の写真館のオーナー兼カメラマン」「子供フォトスタジオの社員カメラマン」「結婚式場の専属カメラマン」「出版社専属カメラマン」「商業広告写真(コマーシャルフォト)カメラマン(広告カメラマン)」です。
広告宣伝や販促物で依頼する場合は「広告カメラマン」になります。飲食店の料理を撮影する場合は「広告カメラマン」に依頼しましょう。
どんなカメラマンがよいのか?
「広告カメラマン」にはざっくりと分けて「撮影スタジオの社員カメラマン」「独立系フリーランスカメラマン」の2パターンあります。
またカメラマンはよほどのセンスと運を持っていない限り、弟子制度のように師匠・先輩から技術を盗んで一人前になっていくスタイルが多かったりします。
なので見習い(アシスタント)、駆け出し、若手、ベテラン、大御所というような実力主義で上下関係が厳しい世界でもあります。
プロの広告カメラマンに依頼する場合は予算に応じて依頼してください。飲食店が依頼するカメラマンはどんなカメラマンがいいのか?というのは、結論としてスタジオ系カメラマンならベテランが良いと思います。
また個人的には、スタジオでしっかり技術を身に着けた独立したての意欲も行動力もあるカメラマンがおすすめです。
気をつけていただきたいのが、ネット上で安く撮影を依頼するクラウドソーシングの場合です。
クラウドソーシングに在籍しているカメラマンはアマチュアからプロカメラマンまで幅が広いため、価格優先でクラウドソーシングに頼むのあれば、カメラマンが過去に撮影した写真(ポートフォリオ)を見せてもらいましょう。
そして、ご自身の希望のクオリティを表現できるかどうか判断し依頼したほうがいいでしょう。
プロのカメラマンにも得意な領域がある。
カメラマンに「何を撮るのが得意なんですか?」と聞くと「何でもいけますよ〜」と当然のように返ってきますが、色々なカメラマンのあがりのカットを扱うデザイナー・ディレクターの間では「あのカメラマンは○○を撮るのが上手い」というふうな会話が出てきます。
ですので飲食店でのメニューや広告宣伝・販売促進の写真撮影をする場合は、料理(フード)撮影が得意なカメラマンに依頼することがとても重要です。
プロのカメラマンに依頼するにはどうしたらよいのか?
依頼主が直接プロの広告カメラマン(フォトグラファー)に依頼することは、ほとんどありません。
ネット上で検索すれば「スタジオ在籍カメラマン」や「独立系カメラマン」のサイトがヒットしますので、カメラマンのポートフォリオや実績を見てメールフォームから相談することは可能です。
ただし、お断りされるケースもあります。その理由は「何をどのように撮るか?」「いつ・どこで」「的確な指示はあるのか?」と実際に撮影するまでに、確認やすり合わせをする必要があるため、そのあたりの知識を知らない依頼主が主導で撮影を進めるとトラブルが発生するケースがあるからです。
ただ最近ではネット上で気軽に広告写真(コマーシャルフォト)撮影を依頼できるサービスもありますので、一度検討してみても良いかもしれません。
広告宣伝・販売促進などの案件を依頼も同時に考えているのであればデザイン会社や広告代理店等に相談し、間に入ってもらいスムーズに進めてもらうのがベストです。
撮影までの確認やすり合わせの内容は、スタジオ手配からカメラマンとのスケジュール調整や小道具手配などの準備。そして「撮影イメージラフ」を制作。前打ち合わせや必要であればロケハンの決行。
また「香盤表」と呼ばれるどの商品をどの背景や小道具を使って、どういう順番で撮影するかといった指示が書かれた資料を準備し、確実に必要なカット(写真)をおさえるための準備。
さらに撮影当日は、搬入等の入時間〜撮影機材のセッティング〜休憩や昼食〜撤収作業までの時間管理を行います。
ご自身の状況に応じて、どのようなところに依頼するかを選び、撮影を進めるのが安心でおすすめです。
フードスタイリストに依頼する
料理(フード)撮影が得意なカメラマンと同じぐらい大切になってくるのがフードスタイリストです。
フードスタイリストは、被写体となる料理を美味しそうにキレイに整えたり、臨場感のあるシズル感たっぷりな瞬間を作り出したり、背景や小道具などを使用し、世界観を作り出します。
特殊な道具を使用し様々なテクニックを有しています。よくある話ですが依頼主である方から「普段から調理をしている人にやらせるから」という風に言われることがあります。
しかし、美味しく料理を作る人と美味しそうに写真に映るための料理を作る人は全く違うのです。フードスタイリストとフードが得意なカメラマンが撮影した写真をメニューなどに使用することで、料理の注文数や客単価が大きく変わります。
フォトレタッチャーに依頼する
フォトレタッチというのは撮影した写真を編集することです。ソフトを使い、写真に写り込んでいる小さなゴミやホコリを消したり、色調補正はもちろん色変更、背景の差し替えなど写真合成を行ったりします。
この作業をする人をレタッチャーといい、この工程をいれることで写真自体のパフォーマンスを最大に上げることが可能です。
フードの得意なベテランカメラマンとフードスタイリスト、フォトレタッチャーの3人を入れることで想像以上の写真ができあがってきますが、問題はある程度の費用がかかるということです。予算や店舗数などブランドの規模に合わせて、無理をせず慎重に進めてください。
例えば、レストランを利用したときのことを想像してみてください。メニューブックを開いた時、上のステーキの画像のどちらが食べたいと感じ、頼みたいと思うでしょうか。恐らく多くの人が写真右のステーキを頼みたいと思うのではないでしょうか。お肉が断然美味しそうに見えますよね。
メニューブックに写真を掲載することで、商品をイメージしやすくなります。しかしながら、単に撮ったままを掲載するだけではなく、レタッチの一工夫が必要です。
このようにレタッチは、商品そのものを美味しく見せることができるので、レタッチャーへの依頼は重要になります。
また、レタッチしてもらった写真をホームページやブログに掲載し、メニューを紹介しましょう。中でも、Instagramに投稿するのもおすすめ。検索ページに画像が一覧となって並びます。そのため、レベルの高い画像を掲載することで、集客に繋がる可能性が高まります。たくさんのお客様に知っていただくこの機会。どんどん活用していきましょう。
以上、飲食店の客単価が上がる秘密はメニュー写真にあった!の、3つの秘密をお伝えしました。
フードの得意なプロカメラマンの撮影した写真をメニュー表に入れリニューアルすることで、客単価アップが狙え売上が上がる可能性があります。今以上に儲かるメニュー表にするために今すぐ実践してみてはどうでしょうか?
またメニュー表リニューアルに関して、もっと深堀りした具体的な方法を別記事にて書いています。興味のある方は下記から記事を読んでください。
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