メニュー表を新しく作る場合、リニューアルをする場合。どのように進めるのか?どう作ればよいのか?どうすれば儲かるメニューになるのか?このようなお悩みを抱えてないでしょうか?
この記事を読むことで、メニュー表の重要性の理解が深まり、儲かるメニューの秘密がわかります。
具体的な事例を踏まえ分かりやすくご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
メニューの商品名だけでも売上が左右される
例えば商品に「オムライス」があったとします。あなたの店ならメニュー表にどのように文字だけで書きますか?どのような商品名にしますか?
普通に考えると「オムライス 800円」でしょうか?ではこのような表現はどうでしょうか?「昔ながらのほっとするあのオムライス 800円」。とか「昭和の王道オムライス 800円」。
なんの特徴もないオムライスに情緒的な言葉で特徴を付けることで「気になるメニュー」に変身したと思いませんか?
さらに誰でもできる方法として商品名に「温度」「素材」「産地」「味覚」や「店からのメッセージ」などを入れることで商品を魅力的に表現することが可能です。
例えば、温度の表現ならば「熱々」「できたて」。素材であれば「朝採れ」「産地直送」。味覚であれば「ピリッと」「濃厚」。店からのメッセージであれば「店長こだわりの」「自慢の」。のような感じです。
これらを商品名に加えることで商品の具体性が増します。そしてお客様の想像をふくらませることができるのです。「産地直送たまごを使ったこだわり濃厚オムライス 800円」こんな感じです。
商品自体は同じオムライスなのに「オムライス 800円」と「産地直送たまごを使ったこだわり濃厚オムライス 800円」とでは商品の魅力も価値も段違いになるので注文数の差もかなり出るのです。
また相反して、全く想像できない商品名を付ける。というテクニックもあります。これは独自性や話題性を得られるのですが認知を上げる施策が必要です。短期的には広告での露出展開をするのが一般的です。または長期的にじっくり認知を広めていくかの方法になります。特に看板商品などのネーミングに向いています。
例を言うとスターバックスの「フラペチーノ」。ミスタードーナツの「ポンデリング」などです。その言葉とビジュアルをセットで認知してもらわなければなりません。
ただ認知がなくても消費者の「なにこれ?」「気になる?」という要素を満たしているので一つの方法として検討してみてください。
メニュー表に写真掲載する理由とは
お客様になったつもりで想像してみてください。ランチどき、飲食店に入りテーブルに座ります。
テーブルにはメニューブックが立て掛けてあり、何を食べようか?とサッと開いてみると「ナポリタン」「カツカレー」「ハンバーグ」の写真が3点。その他には何点か文字のみで商品が書かれています。
その文字のみで書かれた商品に目をやると「オムライス800円」と書かれていました。オムライスといえば。チキンライスを薄焼き卵で巻きケチャップをかけたものを想像しませんか?下記の写真ようなオムライスです。
提供される商品が想像通りのオムライスであれば、今日はベーシックなオムライスよりも写真に載っているのカツカレーが魅力的だからカツカレーを頼むことにしよう。
ここで重要なのは、文字のみで書かれた商品の「オムライス800円」は読まれたが注文されなかった。ということです。
では、実はそのオムライスは想像されたベーシックなオムライスではなく、自家製デミグラスソースを上からかけた、とろとろふんわりたまごがのったボリュームのあるオムライスだったら?
しかもそのオムライスは調理の手間もそこまでかからず、利益率も高かったとしたら?文字だけではなく美味しそうなオムライスの写真を載せていたら、カツカレーではなくオムライスが注文されていたかもしれません。
さらに言えば利益率の高いオムライスの注文数が増え、全体の利益がアップしていたかもしれません。
写真表現の重要性は、かなり高い
ここまで読んでいただいた方は、飲食店での写真の重要性がかなり高いということを理解いただいていると思います。
インスタグラムやピンタレストで検索してみると魅力的でシズル感たっぷりの美味しそうな写真が沢山でてきます。儲かるメニュー表にもこのような美味しそうな写真を使うことが重要です。
実際にメニューブックをリニューアルまたは新規で作成する場合、予算も限られていると思いますのでどこに注力するかになってくると思いますが、私のオススメは、しっかりと写真にこだわったほうが良いと言うことお伝えします。
なぜならば、1枚の写真がメニュー以外にも、のぼり・ホームページ・プレスリリース・SNSなどに使用されるからです。
シズル感たっぷりの美味しそうな写真で様々なツールに展開するか、妥協した写真で展開するかで売上やブランドイメージに大きな差がでてきます。お店選びに悩んだとき、美味しそうな写真があるお店は印象に残りやすいですよね。お店の雰囲気を伝える上で大切な要素のひとつです。やはり、シズル感たっぷりの美味しそうな写真は、儲かるメニューづくりには有効なのです。
ですのでフード撮影が得意なカメラマンとフードスタイリスト、そしてどのような世界観・トーン・アングル・ライティング・小道具の有無など撮影イメージを持って全体を指示できるアートディレクターやクリエイティブディレクターに立ってもらうのかが重要になってきます。
ディレクターは多くのカメラマンやフードスタイリストを知っていて、またそれぞれの個性や得手不得手なども熟知しています。
そして何より現場でより良いコミュニケーションを生み出し、全員がパフォーマンスを発揮できる空気を作ってくれます。
現在お付き合いされている印刷会社やデザイン会社または広告代理店がある場合で、もしあなたが今の写真仕上がりに納得されていないようでしたら、アートディレクターやクリエイティブディレクターにあなたの意向を伝えてください。
同じカメラマンやフードスタイリストでも、今までと異なる提案してくれるはずです。
料理写真撮影の重要性については下記の記事にて詳しく書いています。
ロジカルなレイアウトでデザインする
飲食店のメニューと言っても様々でドライブスルーでの看板メニュー、中華屋や寿司屋のように店内の壁に書いてあるメニュー、居酒屋ならではのメニュー札、高級レストランのディナーのメニュー、ポスティングされているカフェのテイクアウトチラシメニューなど、注文する状況や店舗形態によってメニューのレイアウトは変わります。
上記であげている飲食店のメニュー表というのは店内に着座して、メニューをじっくり見て注文するタイプのメニューブックについての作り方になります。例えば…
ドライブスルーの看板メニューは上から下に向けて見ていくマス目状にレイアウトされたものが多いです。そのマス目のサイズも下に行くにつれて小さくなっていくというものです。
これは上から下に向かって順番に最短で商品を選ぶメカニズムになっており、渋滞を避けるレイアウト構造です。
また町の中華屋などは店内の壁に縦書きの文字のメニューが並んでいますが、これはどの商品も想像通りの間違いない商品だからです。
中華チェーンであれば違和感がないのですが、町の中華屋にグランドメニューがあってもちょっと違和感ありますよね。儲かるメニューには、そのお店の「らしさ」というのも重要になってきます。
では、ここで言う飲食店のメニューブックのロジカルなレイアウトについてですが、文字を横書きで構成するのであれば紙面の左上からZ型にレイアウトしていくのが一般的です。
縦書きならN型です。これは文章を読むときと同じで一番自然な動線になります。Z型に関しては紙面の上半分と下半分または上中下と分け、上を売りたい商品・看板商品とします。
またその中でも左上が主役となるのが一般的で写真は大きく配置したほうがよいでしょう。
写真の種類は大きく分けて2種「臨場感のあるシズル写真」「しっかり商品の全体を写した商品写真」があり、この場合左上にシズル写真を選択するのが自然です。
気をつけていただきたいのがシズル写真の乱用です。すべてシズル写真ですとメニュー表全体に緩急がつかず何を売りたいのか、どのような流れでメニューを見てほしいのかがわからなくなってしまいます。
上記はあくまで基本ですが、ここからコンセプトに合わせて変化やエッジを加えたり、ページごとに変化させたりと1冊で見た時の「お客様のワクワク感を維持する注文導線」を考えデザインレイアウトをしていきます。
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【まとめ】儲かる秘密はお客様とのコミュニケーション
メニューを開いてもらことは、お客様とのコミュニケーションの始まりです。一人一人のお客様に丁寧に「この商品がおすすめです」「味は〜」「すべて店内で作っていて〜」など説明はできません。
ですのでお店側が「売りたい商品」や「おすすめ商品」を選んでもらえるような流れをメニュー表でデザインレイアウトするのです。お客様がのどが渇いているのであれば「こんなドリンクがあります」「いまならケーキがセットでお得ですがいかがですか?」という流れを紙面上で作って行くのです。
儲かるメニューとは、いかに消費者がストレスなく商品を選べ、ワクワクし「あれもこれも頼みたい」「今度来たときはこれを頼もう」と思わせるものなのです。
また使用する写真で気をつけていただきたいのが「写真を盛る」ということです。こだわりすぎて提供する状態とかけ離れた写真をメニュー表に載せるのはオススメしません。なぜならば、過去多くのブランドが「写真詐欺」としてネット上で叩かれているからです。そのようなリスクは極力回避したほうが無難です。
「写真詐欺」に関して個人的な見解としては、ほとんどが量感に対しての不満から発生していると考えます。提供商品の美しさはもちろんあると思いますが「量がそもそも少ないから写真と全く異なって見える」「見本の写真と示された価格を納得して注文したが、この量では納得行かない!」という感情です。
ですので写真詐欺を回避するには、「メニューの写真通りの商品を提供する」か「メニューの写真よりほんの少し量が多く提供する」と叩かれることはないでしょう。
現場で写真通りに商品を作ることはオペレーションで手間がかかってしまうので、少し量を多めにするというざっくりとしたオペレーションであればアルバイトでも対応が可能だと思います。
メニューブック同様に商品自体にもお客様にストレスを与えないような商品を提供してください。素晴らしいデザインでメニューをリニューアルしたとしても、ワクワクしながら商品が提供されるのを待っているお客様に対して「裏切るような商品」を出した途端、最悪の事態が訪れるのです。
【最後に】これからメニュー表を作成される方へ
以上、飲食店の儲かるメニュー表の作り方として、具体的な方法をご紹介しました。ここまで読んでいただいた方はメニュー表の重要性を理解していただいていると思います。
メニュー表のリニューアルが必要かどうか、現在のメニュー表を冷静に見て改善できるポイントがあるかどうか確認してみてください。
改善できるポイントがあるということは、利益率や売上が上がる可能性があるということです。今以上に儲かるメニュー表にするために今すぐ実践してみてはどうでしょうか?
この記事を読んで、実際にメニュー作成をされたい方は、以下のような方法を試してみてください。
現在では、自分自身でメニュー表などのツールをデザインしたいと思っているような方に、さまざまな便利なサービスサイトが存在します。例えば「canva」のような無料で利用できるサービスです。
豊富なテンプレートが用意されたますので、それらを用いて簡単にデザインすることができます。最初は操作など難しく感じるかもしれませんが、コツさえ掴めば低コストでメニュー表が作成できます。
またエクセルの専用テンプレートをダウンロードし、文字や数字を入力するものもあります。フォントも変更できますので、使いやすく印刷もしやすいものになっています。工夫次第で良いメニュー表ができると思います。
またコストはかからなくても自分でデザインする時間がない。どうせならプロのデザイン会社に依頼して、効果のあるクオリティの高いメニュー表を作成したい。プロのデザイナーに依頼することで、自分では発想もできないアイデアやトレンドを反映したデザインを提案してもらいたい。
そのように考えている方は、きちんと寄り添って提案をしてくれるデザイン会社を選びお願いしてもいいかもしれません。ご自身の状況に合わせ、最適な方法をお選びください。
実際に筆者が支援したメニュー表デザインの事例・実績が下記よりご覧いただけます。ぜひ参考にしてください。
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